血統DNAと交配

松阪豚のこだわりの１つは、厳選した最高品質の豚を何代にもわたり掛け合わせ親豚としたその「血統（DNA）」です。

血統はとても大切で、豚の味の6〜7割を決定づけると言われています。
「旨い豚 × 旨い豚 = 最高に美味しい豚」という簡単な計算式ですが、日本人の舌に合う美味しい豚肉を実現するために、栄養学・遺伝学・病理学などの専門知識を学び、生産者の勘や感性に頼るのではなく確かなデータや知識に基づき、数々の失敗と何十年もの月日をかけて最高に美味しい豚を育ててきました。

膨大なノウハウと時間をかけじっくりと作りあげられたサラブレットな豚が、松阪豚です。

豚優先の飼育環境

お肉としてのカサを増すために科学的な飼料を与えブクブクと肥え太らせるのではなく、安全で栄養価の高い飼料を与え豚にとって最高の環境でストレスなく自然に育て上げられた健康的な豚が松阪豚です。

人間と同じで、豚も健康であればあるほど薬剤を与えなくても免疫力が高くなり肉質が良くなります。豚の状態を見極め、あえて脂質を落とした飼料に変更する期間を設けたりもしております。早く大量のお肉を提供することが目的ではなく、皆様に美味しくて安全なお肉を提供するために松阪の大自然の中でゆっくりと成長させています。

飼育期間

通常の豚は、飼育期間160〜170日、重量約115kgくらいで出荷されます。しかしながら松阪豚は、飼育期間210〜230日、重量約140kgぐらい、通常より約2ヶ月間長く大きく育てられています。

一般流通規格では、豚肉の等級は脂肪の厚さと枝肉の形で決められているため、味は全く関係ありません。通常の豚は、人間でいうと小学校6年生ぐらいにあたり未成熟の時期に出荷されています。脂肪の厚さと枝肉の形も重要ですが、味を一番に追い求める松阪豚は、人間のちょうど20歳くらいにあたるいちばん脂の乗った美味しい時期に出荷されます。飼育期間が長くなれば諸費用もかかりますが、豚の美味しさを優先した飼育期間を設定しております。

品質管理

松阪豚を飼育する山越畜産では、松阪豚の飼育開始から出荷まで、一頭一頭を個体識別情報で厳格に管理しています。この個体識別情報には、豚の誕生日からはじまり与えた餌の内容や成分まで出荷されるまでのありとあらゆる情報すべてが含まれております。

また、出荷時にはおよそ3~4割が規格外となる厳しい審査が行われ、さらにその後、三重県松阪食肉公社で検査を受け、検査に合格した豚だけが正規出荷販売元である株式会社パワーエイト(力八精肉店)により出荷・販売されております。松阪豚は食の安全と安心を守るため厳しい品質管理を徹底しております。